企業団の取組
高度浄水処理について
阪神水道企業団では、全量が従来の凝集沈澱とろ過処理からオゾンと活性炭処理を取り入れた高度浄水処理水となっています。
水源である琵琶湖では1969年に初めてかび臭が発生し、以降、富栄養化による水質障害がほぼ通年で発生していました。併せて、淀川は流域の人口密度が高く、典型的な都市型河川のため化学物質や農薬などによる水質汚濁が懸念されていました。
これらの問題に対応するために1983年から実験調査を開始し、オゾンと活性炭処理を組み合わせた高度浄水処理システムを1993年に猪名川浄水場から順次導入していきました。2001年の尼崎浄水場の更新工事の完成により全量が高度処理水となりました。
高度処理の効果としては、(1)かび臭をほぼ100%除去できる。(2)消毒剤の塩素と 反応してできるトリハロメタンをこれまでの3分の1程度に抑制できる。(3)原水中に混 入した化学物質を除去できる。など水道水質の安全性が従来処理以上に高まっています。
オゾンの力
オゾンとは、気体で強い酸化力を持ち、防腐、殺菌、漂白などの作用があります。オゾン接触槽では、オゾン発生器で作られたオゾンを水中に吹き込み、水と接触させることで、微生物の活動の抑制やかび臭の除去、有機物の分解を行います。活性炭処理と組み合わせることで、かび臭をほぼ完全に取り除き、トリハロメタンの原因となる有機物質を大幅に減少させます。
活性炭の力
活性炭とは、冷蔵庫の脱臭剤などにも使われている吸着性を強めた炭のことです。内部には、目に見えない小さな穴が無数に空いています。水がこの活性炭を通る間に、かび臭やトリハロメタンの原因となる有機物質などがこの穴の中に取り込まれ除去されます。さらには、活性炭表面に住み着いた微生物が有機物質を分解します。
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この記事に関するお問い合わせ先
技術部 浄水計画課 浄水管理係
TEL:078-431-2091
FAX:078-431-2695