○公共工事の前払金に関する事務取扱要項について

昭和29年9月10日

通達

公共工事の前払金に関する規則(昭和29年訓令第130号)による土木建築工事の前払金に関する事務取扱については別に定があるものを除く外、下記要項によるものとする。

(一部改正〔平成20年通達第2号〕)

公共工事の前払金に関する事務取扱要項

(前払金の対象)

1 公共工事の前払金に関する規則(以下「規則」という。)第2条の規定による前払金は、設計金額(消費税及び地方消費税相当額を除く。)が500万円以上の工事及び工期が90日以上ある建設業法(昭和24年法律第100号)第2条第1項の建設工事のうち土木一式工事若しくは建築一式工事について実施する。ただし、資金事情等について、工事所管課長と経営管理課長(経営管理課に財務を担当する主幹を置く場合は当該主幹)が事前協議したものであることとする。

(一部改正〔平成20年通達第2号、平成24年通達第1号、平成25年通達第1号、平成30年通達第2号〕)

(前払金の率)

2 前項の前払金の率は、次のとおりとする。

(1) 契約金額の10分の4に相当する額とする。

(2) 債務負担行為又は継続費に基づき、2以上の会計年度にわたる工事に係る事業については、会計年度ごとに前金払を行うものとし、各会計年度の前払金の額は、各会計年度における出来高予定額の10分の4に相当する額とする。

(3) 前号の規定により前金払をした工事のうち、次に掲げる要件のいずれにも該当し、企業長が必要と認めるものについては、当該工事の請負人に対し、同項の範囲内で既に支払った前払金に追加して当該請負金額の10分の2に相当する額の前払金を支払うことができる。

ア 工期の2分の1を経過していること。

イ 工程表により工期の2分の1を経過するまでに実施すべきものとされている当該工事に係る作業が行われていること。

ウ 既に行われた当該工事に係る作業に要する経費が請負金額の2分の1以上の額に相当するものであること。

(一部改正〔平成20年通達第2号、平成24年通達第1号〕)

(第1項及び第2項の不適用)

3 企業長が特に必要と認めたときは、前2項の規定にかかわらず、前払金の率を減じ又は前払金を支払わないことがある。

(一部改正〔昭和38年通達第1号、昭和42年通達第3号〕)

(前払金の明示)

4 第2項による前払金の率は、入札条件として入札執行の際これを示すものとする。

(特約事項の記載)

5 前払金を支払う工事の請負契約書には、次に掲げる特約事項を記載するものとする。

(1) 規則に基づき、第2項に定める率により前払金を支払うものであること。

(2) 前払金は、請負人が、公共工事の前払金保証事業に関する法律(昭和27年法律第184号)第3条の規定に基づき登録を受けた保証事業会社と保証契約を締結して保証事業会社の保証証書を企業長に寄託した後に支払うこと。

(3) 規則第3条第1項の規定により、前払金を追加払いし、又は還付させること。

(4) 工事請負金の内払をするときは、内払金から前払金に出来高歩合を乗じて得た額を差し引いて支払うこと。

(5) 前払金を当該請負工事に必要な経費以外の支払に充ててはならないこと。

(6) 規則第4条の規定により、前払金の全部又は一部を返還させること。

(一部改正〔昭和38年通達第1号、昭和42年通達第3号、平成20年通達第2号〕)

(保証証書の受寄)

6 企業長は、保証証書の寄託を受ける場合においては、証書原本及びその写一通の提出を求め、原本は総務部総務課長において保管させるものとする。

(一部改正〔昭和38年通達第1号、昭和42年通達第3号、平成20年通達第2号〕)

(前払金の申請)

7 前払金を受けようとするものは、公共工事前払金申請書兼承認書(様式第1号)で企業長の承認を受けた後、公共工事前払金請求書(様式第2号)により請求を行わなければならない。

(一部改正〔昭和38年通達第1号、昭和42年通達第3号、平成28年通達第1号〕)

(前払金の整理)

8 前払金は、工事請負金の内払の都度、前払金精算額を内払金額より差引整理するものとする。

(複数年度事業に係る前払金の特例)

9 第2項第2号に規定する場合において、前金払を受けようとする会計年度の前の会計年度(以下「前年度」という。)までの出来高額が、前年度までの出来高予定額に達していないと認められる場合は、出来高額が前会計年度までの出来高予定額に達したと認められるまで、第7項に規定する申請を行い、その承認を受けることができない。

(一部改正〔昭和38年通達第1号、平成20年通達第2号〕 全部改正〔平成26年通達第1号〕)

10 前項に規定する場合においては、第5項第2号に規定する保証契約の期間を、出来高額が前年度までの出来高予定額に達したと認められるまで、延長するものとする。

(本項追加〔平成26年通達第1号〕)

(平成20年4月1日通達第2号)

(実施期日)

1 この通達は、平成20年4月1日から実施する。

(公共工事の前払金に関する事務取扱要項についての一部改正に伴う経過措置)

2 この通達実施の際、既に調整済の様式による用紙については、この通達にかかわらず当分の間従前の用紙を使用することができる。

(平成24年9月25日通達第1号)

(施行期日)

1 この要項は、平成24年10月1日から施行する。

(経過規定)

2 この要項の施行前にした、それぞれの規定による手続、その他の行為は、改正後の規定によるものとみなす。

(平成25年2月26日通達第1号)

(施行期日)

1 この要項は、決裁の日から施行し、平成24年10月1日から適用する。

(経過措置)

2 この要項の施行前に改正前の要項の規定によりすでに支払われた前払金は、改正後の要項の規定による前払金とみなす。

(平成26年3月14日通達第1号)

(施行期日)

1 この要項は、平成26年3月14日から施行する。

(経過規定)

2 この要項の施行前に改正前の要項の規定によりすでに支払われた前払金は、改正後の要項の規定による前払金とみなす。

(平成28年3月31日通達第1号)

(施行期日)

1 この要項は、平成28年4月1日から施行する。

(経過規定)

2 この要項の施行前の要項の規定により既に支払われた前払金は、改正後の要項の規定による前払金とみなす。

(平成30年3月30日通達第2号)

平成30年4月1日から施行する。

(令和2年7月1日通達第1号)

(施行期日)

1 この要項は、令和2年7月1日から施行する。

(経過規定)

2 この要項の施行前の要項の規定により既に支払われた前払金は、改正後の要項の規定による前払金とみなす。

(令和4年3月16日通達第1号)

(施行期日)

1 この要項は、令和4年4月1日から施行する。

(経過規定)

2 この要項の施行前の要項の規定により既に支払われた前払金は、改正後の要項の規定による前払金とみなす。

(一部改正〔昭和38年通達第1号、昭和42年通達第3号、平成20年通達第2号〕 全部改正〔平成24年通達第1号〕 一部改正〔平成28年通達第1号〕 全部改正〔令和2年通達第1号、令和4年通達第1号〕)

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(追加〔平成28年通達第1号〕 全部改正〔令和2年通達第1号、令和4年通達第1号〕)

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公共工事の前払金に関する事務取扱要項について

昭和29年9月10日 通達

(令和4年4月1日施行)

体系情報
第10章 務/第4節
沿革情報
昭和29年9月10日 通達
昭和38年3月30日 通達第1号
昭和42年6月9日 通達第3号
平成20年4月1日 通達第2号
平成24年9月25日 通達第1号
平成25年2月26日 通達第1号
平成26年3月14日 通達第1号
平成28年3月31日 通達第1号
平成30年3月30日 通達第2号
令和2年7月1日 通達第1号
令和4年3月16日 通達第1号